Sunday, August 20, 2006

 

ベースボールそれぞれ5




さて、藪について書きましょう。藪のことは正直言って2004年末に驚いたうわさのひとつである。まず、A'sがそもそも日本からの日本人を獲ること自体がおかしい。それに何で藪なのか。阪神でどういうピッチャーだったのかはよく分からない。なぜなら、彼がドラ1で指名されたとき私はすでにアメリカに来ていた。確か新人王を獲ったと思うし、背番号は始め1じゃなかったかなぐらいである。で、そのときA'sが獲得に動いているといううわさを聞いてから早速データを調べてみた。11年間通算で84勝106敗。でも、防御率は3.54だからその辺がBilly Beaneの目にとまったところだろう。でも、これはあくまでも日本での成績。正直言って日本の成績をアメリカのメジャーに置き換えるのはあまり賛成しない。なぜなら、日本のプロ野球はレベルが低すぎるからである。Triple-Aレベルとまではいかなくても、日本のレベルはTriple-Aとメジャーの中間ぐらいのレベルだろう。TV Japanでたまに日本のプロ野球を放送しているときがあるが、それを観ているとなおさらそう感じる。だから、藪の日本での防御率がこのぐらいだとすると、メジャーに置き換えれば、4点台後半ぐらいの実力になると思うから、ギリギリ及第点を与えるぐらいの成績だったと思う。その後、2005年1月12日に正式にメジャー契約をしてA'sに入団。2006年オプション付の1年契約。もちろん”先発”としてでなく、中継ぎ候補として入ったわけだが、Tim Hudsonとの交換トレードで獲得したTop ProspectのDan MeyerがSpring Traningで結果が出ず、先発5番手を洗い直し。彼の他、Kark Saarloos, Seth Etherton,そして急きょ藪まで候補に上げられ、競争の結果、Saarloosが5番手になったのだが、候補のひとりに藪が上げられるなんて、この時点では多少は期待があったのだろう。



ところが...シーズンが始まり大炎上するようになってすぐに信用がなくなり、主に彼の登板は敗戦処理か大差で勝っているときだけ。思った通り、2006年のオプションが破棄され、路頭に迷うことになった。もう年が年だし、引退するのかと思いきや、なんと今年に入ってロッキーズとマイナー契約。マック同様、悪あがきの悪いパターンに陥ってしまった。引き際の美学というものはないのだろうか...



Spring Trainingでの成績はよく分からないがメジャーに上がれないと通告されたとき、よせばいいのに自分からそれなら自由契約にしてくれと申し入れ、またまた路頭に迷うことに...戦力外を言い渡されたわけではないんだから、少しは家族のことを考えろって...その後、しばらくニュースにもあがってこなかったが、6月29日になんとマックと同じPotros de Tijuanaに入団。たぶん、やむにやまれずここに入ったのだろう。マックがなぜここを選んだのか、その経緯はよく分からないが、日本にいたアリアスなどの外国人選手がここにいたことを考えるとたぶん、そのラインでマックはここに入ったことが考えられるし、藪の場合は日本人の島国根性丸出しで同じ日本人のマックがいるからここに入ったのではと思う。でもここもTriple-A。ロッキーズに残っていればよかったのにと思うし、藪本人も後悔したのではないだろうか。ここでの成績は11試合投げて防御率3.00で5セーブ。マックよりは断然いい。







ところが、年がネックなのか、それとも条件がネックなのか、マックと違ってアメリカのマイナーから声がかからない。このままだと、メキシカン・リーグが終わった時点で彼のシーズンは終わりということか。この先一体どうするのか。もうA'sと関係ないからどうでもいいことだが、毎日、彼の動向をマイナーリーグのウェブでリサーチしています。

話は変わるが、日本のスポンサーの嫌いなところはチームのためではないところである。藪が入団したとき、松竹梅の宝酒造がこれ見よがしに上の写真のように鏡割りまでして、また、下の写真のようにスタジアム内に看板を掲げていたにもかかわらず、藪がいなくなったと分かった瞬間、この看板はなくなった。



一体、なんだったんだろう。1選手に左右されないようなスポンサーをしないと日本の企業のモラルが疑われると思うのだが。もしかして、新庄がジャイアンツにいたときも同じようなことをやったのだろうか?同じ日本人として恥ずかしい限りである。(続く)

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