Wednesday, August 09, 2006
ベースボールそれぞれ3
今日は藪とマックのことについて書こうと思ったが、その前にちょっと気になることがあったからそのことについて今日は書こう。8月9日、Oakland A'sはDL入りしていたJay Witasickを呼び戻し、それと入れ替えに7月28日にメジャーに昇格したばかりのShane Komineをサクラメントに送り返した。Witasickのケースは正直言って驚いた。まだ上に上げるのは時期尚早だったのではないだろうか。実は7月22日にサクラメントに野球を観に行ったのだが、そのとき調整登板でWitasickが投げるのを観た。でも、まだ本来の調子を取り戻していないだけでなく、ここで無理すると取り返しのつかないことになると思ったが、上の判断だから仕方がない。それと引き換えにKomineのケースはある程度予想が出来た。実はKomineのメジャー初登板の日、私はその場所にいた。はじめ彼をActive Rosterにあげたとき、ちょっとやばいかなと思った。何がやばいのか?時期が時期だったのでトレードに出される前の箔付けのため、商品価値をあげて高く売るためにあげられたのではないかと思った。Zitoとパックで出されるのではとトレードの期限が来るまでハラハラだったが、結局そういうことはなかった。Komineの存在を知ったのは3年前の2003年。2002年ドラフトで9位と低い選手だったので始め気が付かなかった。同期にNick Swisher,Joe Blanton (Oakland A's), Jeremy Brown, John Baker, Ben Fritz, Shawn Kohn (Sacramento River Cats)がいる。話はそれるが、ドラフト22位のShawn Kohnがここまでやれるとは誰も予想していなかったのではないか。最初の評価は低くても、入ってからの防御率が抜群にいい。だから今サクラメントにいるのだろう。Komineもとても安定した防御率を保っていたが、去年右腕にメスをいれた。投手にとって致命的だったTommy John Surgeryをしたのである。だから去年はほとんどシーズンを棒に振ったのだが、戻ったDouble-Aのチーム、Midlandでの好投が認められたのだろう。今シーズンはサクラメントでシーズンを迎えた。また、Jeremy Brown同様、A'sの40-man Rosterにシーズン当初から選ばれたということはA's Organizationが彼をTop Prospectsと認めている証拠であり、Rule 5 Draftで他球団からの横やりを阻止する意図もあったと思う。しかし、ここまではあくまで紙上での話。とてもいい投手だとは思うのだが、彼が実際投げているところを私は見たことがない。7月30日にA'sのゲームを観に行ったとき、おまけのBobblehead以外に何が一番楽しみだったかと言えばKomineの投球を観れることだった。一体どんな投球をするのか。実際、観てみてまだ上に上げるべきではないと思ったのが正直な感想である。まず、コントロールがめちゃくちゃ悪い。数字となっては出なかったが、相手に危険球と思われても仕方がない球をいくつも投げていた。しかし、勝敗はつかなかったが、終わってみれば6回投げて防御率1.50。この時点ではマイナーに落とすつもりはなかったと思う。しかし、昨日がとんでもない投球をしてしまった。コントロールは相変わらず悪いのだが、ストライクとボールがほぼ同数。致命的なホームランを2本も打たれ、まだ頭を使った投球内容が出来ないと踏んだモッカ監督は早々と3回の時点でSaarloosを投入。でもまたまた強運なのは防御率が一気に5.00まであがったにもかかわらず、負け投手にはならなかったこと。この後、A'sは逆転し勝ってしまった。でも、やはりこの時点でやばいなと思った。ゲームが終わったと同時に早速A'sのウェブサイトをチェック。一応、今日付けでマイナー落ちとなっているが、昨夜の時点でActive Rosterから外れていた。彼の今後の課題はコントロールをよくし、頭を使った投球術を覚えること。これが出来ないと上に上がれるチャンスはない。もとが悪い投手ではないので、なんとか頑張ってもらいたいものである。少なくても同期のBen Fritzよりかは格段にいい。ちなみに名前で分かると思うが、彼のフルネームはShane Kenji Komine。ハワイのホノルル出身の日系人である。(続く)